新着情報

リスクマップの作り方|失敗しない手順と対策の考え方を徹底解説

リスク管理を任されたものの、自社にどんな危険が潜んでいるのか、何から着手すればよいか分からず止まっている方は少なくありません。リスクマップは、影響度と発生可能性という2つの軸でリスクを一枚の図に配置し、対応の優先順位を見える化する手法です。作り方の手順と評価基準さえ押さえれば、専門部署がなくても自社のリスクを体系的に整理できます。まずは基本の考え方から確認していきましょう。

 

1. リスクマップとは?作り方の前に押さえておきたい基本

1.1 リスクマップの意味と評価に使う2つの軸

 

リスクマップとは、企業が抱えるさまざまなリスクを影響度と発生可能性の2つの軸で評価し、一枚の図として可視化したものです。縦軸に損害の大きさ、横軸に起こりやすさを取り、洗い出した各リスクを座標のように配置していきます。

 

言葉だけでは伝わりにくいリスクの大小や緊急度を、図の位置関係として一目で把握できる点が最大の利点です。

 

数十件のリスクを表計算ソフトの一覧で眺めても、どれが深刻なのか判断はつきにくいものです。同じ情報を2軸の平面に置き換えるだけで、右上に位置するリスクほど注意が必要だと直感的に理解できるようになります。

 

1.2 縦軸・横軸・色分けという主な構成要素

 

リスクマップは、大きく分けて3つの要素で構成されます。それぞれが何を表すのかを整理しておくと、作成時に迷いにくくなります。

 

  • 縦軸:影響度を示し、損害の大きさを段階で表す
  • 横軸:発生可能性を示し、起こりやすさを段階で表す
  • 色分け:赤・黄・緑の3段階で危険度を直感的に示す

 

赤は直ちに対策すべき高リスク、黄は計画的に対策や監視を行う中リスク、緑は許容範囲として監視する低リスクという使い分けが一般的です。この3要素がそろって初めて、リスクマップは判断材料として機能します。

 

1.3 リスクマップがリスク管理で果たす役割

 

リスクマップの役割は、限られた人手や予算をどのリスクに振り向けるかを判断するための土台になることです。すべてのリスクに同じ労力をかけるのは現実的ではありません。

 

図の上でリスクの位置が明らかになれば、優先して手を打つべき対象と、当面は監視でよい対象を切り分けられます。対策の要否や順序を議論するとき、担当者ごとの主観ではなく共通の図をもとに話せる点も見逃せません。感覚的な「なんとなく危なそう」から、根拠のある判断へと移す出発点になるのです。

 

2. リスクマップを作る目的と得られるメリット

2.1 リスクマップで可視化して優先順位をつけやすくなる

 

リスクマップを作る最大の目的は、どのリスクから対応すべきかという優先順位を明確にすることにあります。影響度も発生可能性も高いリスクは図の右上に集まり、そこが最優先の対応領域だと自然に見えてきます。

 

優先順位が曖昧なままでは、声の大きい部署の懸念や直近のトラブルに引きずられ、本当に深刻なリスクが後回しになりがちです。図として全体を俯瞰できれば、対応の順番を客観的な位置関係で説明できます。結果として、限られたリソースを深刻度の高い領域へ集中させやすくなります。

 

2.2 関係者間で認識を共有し対策の抜け漏れを防ぐ

 

リスクマップは、関係者の間でリスクへの認識をそろえる共通言語としても働きます。同じ図を見ながら議論することで、部門ごとに異なっていた危機感の温度差を埋められます。

 

一枚の図を囲むことで、次のような効果が期待できます。

 

  • 部門をまたいだ認識の共有
  • 対策方針についての合意形成
  • 見落とされがちなリスクの発見

 

複数の視点を持ち寄ると、一人では気づけなかったリスクが浮かび上がることもあります。認識の共有は、対策の抜け漏れを減らすうえで欠かせない土台になります。

 

3. リスクマップの作り方の手順

3.1 リスクマップに載せるリスクを洗い出す

 

リスクマップづくりは、対象範囲に潜むリスクを洗い出すところから始まります。ここで漏れがあると、その後の評価や対策にもそのまま抜けが生じてしまいます。

 

まずは幅広い観点から候補を挙げることが大切です。次のような切り口で考えると、偏りを防ぎやすくなります。

 

  • 自然災害や火災などの災害リスク
  • 設備故障や労働災害などの事故リスク
  • 法改正や契約違反などの法務リスク
  • サイバー攻撃や情報漏洩などの情報リスク

 

この段階では、実現性や深刻さを気にせず、思いつく限り書き出す姿勢が有効です。評価はあとの工程で行うため、まずは網羅性を優先します。

 

3.2 発生可能性と影響度を評価する基準を決める

 

洗い出したリスクを比較するには、発生可能性と影響度をそろった物差しで測る基準が必要です。基準がないまま各自の感覚で点数をつけると、担当者によって評価がぶれてしまいます。

 

発生可能性は「年1回以上」「数年に1回」「10年に1回以下」のように、時間軸を使うと判断がそろいやすくなります。影響度は損害金額や事業への支障の度合いを、大・中・小といった段階で定義します。評価の前に基準を言語化しておくことが、後工程での手戻りを防ぐ鍵になります。

 

3.3 リスクマップ上にプロットして分布を確認する

 

評価基準が決まったら、各リスクの評価値を2軸の平面上に配置します。発生可能性を横軸、影響度を縦軸に取り、それぞれの座標に点を打っていく作業です。

 

配置が終わったら、赤・黄・緑の色分けを重ねて全体の分布を眺めます。右上の赤い領域にどれだけのリスクが集まっているか、緑の領域に何が入っているかを確認します。この分布を見ると、自社のリスクがどの方向に偏っているのかが把握でき、次の対応策を検討する材料になります。

 

3.4 リスクマップをもとに対応策を検討し担当と期限を割り当てる

 

分布が見えたら、リスクを放置せず具体的な行動へ落とし込みます。図を作って終わりにせず、誰が・いつまでに・何をするかまで決めることが、実効性を左右します。

 

  1. 対応策の決定:各リスクにどの対策を取るかを決める
  2. 担当者の割り当て:対策ごとに責任者を1名決める
  3. 期限の設定:いつまでに実施するかを明確にする
  4. 進捗の管理:定期的に実施状況を確認する

 

担当と期限が曖昧なままだと、対策は「やったほうがよいこと」のまま先送りされがちです。責任の所在を1名に定めることで、実行が滞ったときに気づける仕組みになります。

 

4. 評価したリスクへの対策の考え方

 

4.1 リスク対応の4つの方針(回避・低減・移転・受容)

 

評価したリスクへの対応は、回避・低減・移転・受容という4つの方針に整理できます。すべてを同じ方法で抑え込むのではなく、リスクの性質に応じて方針を使い分ける考え方です。

 

以下に、各方針の内容と具体例をまとめます。

 

方針

内容

具体例

回避

リスクの原因となる活動自体をやめる

リスクの高い事業や取引から撤退する

低減

発生可能性や影響度を下げる

設備点検やマニュアル整備を行う

移転

第三者にリスクを移す

保険への加入や業務の外部委託

受容

許容範囲として受け入れる

影響の小さいリスクを監視にとどめる

 

どの方針が最適かは、リスクの位置や自社の体力によって変わります。4つの選択肢を知っておくと、対策の幅が広がります。

 

4.2 リスクマップ上の位置に応じた対策の優先順位のつけ方

 

対策の優先順位は、リスクマップ上の位置を基準に考えると判断しやすくなります。影響度と発生可能性がともに高い右上の領域から着手するのが基本です。

 

右上のリスクは、顕在化すれば事業継続を揺るがしかねないため、回避や低減を優先的に検討します。一方、左下の緑の領域は、当面は受容して監視するにとどめる判断も現実的です。すべてに一律で全力を注ぐのではなく、位置に応じて力の入れ方を変えることが、限られた資源を有効に使うことにつながります。

 

4.3 対応策を実行に移すときの進め方

 

対応策は、決めただけでは効果を生みません。実行に移し、結果を確かめて次につなげる流れを回すことが求められます。

 

  1. 計画の策定:対策の内容と手順、必要な体制を決める
  2. 実行:計画に沿って対策を進める
  3. 効果の確認:想定した効果が出ているか検証する
  4. 見直し:不足があれば計画を修正して再度実行する

 

一度の対策で完結するリスクは多くありません。効果を確認して手を入れ直すサイクルを続けることで、対策の精度は少しずつ高まっていきます。

 

5. リスクマップを作成する際の注意点

 

5.1 組織全体でリスクマップを共有して活用する

 

リスクマップは、作った部署だけで抱え込むと効果が半減します。組織全体で共有し、経営判断の材料として使ってこそ価値を発揮します。

 

運用にあたっては、次の点に注意すると形骸化を防げます。

 

  • 一部門だけで完結させない
  • 経営層と現場の双方で共有する
  • 更新後は関係者へ速やかに周知する

 

共有の範囲が広がるほど、リスクへの対応は組織的なものになっていきます。特定の担当者だけが図を把握している状態では、その人の異動や退職をきっかけに、せっかく整理した情報が引き継がれず運用が止まってしまいかねません。

 

共有を定着させるには、会議資料や社内ポータルなど、誰もが必要なときに参照できる場所にリスクマップを置いておく工夫も有効です。図の見方や色分けの意味をあわせて伝えておけば、初めて目にする人でも危険度を正しく読み取れるようになります。

 

共有は一度きりの説明で終わらせず、更新のたびに変更点を関係者へ伝える運用にすると効果が長く続きます。全員が同じ図を見て同じ危険度の認識を持ててこそ、リスクマップは組織の意思決定を支える共通の土台になります。

 

5.2 リスクマップを定期的に見直して更新する

 

リスクマップは一度作れば終わりではなく、定期的な見直しが前提の道具です。事業環境や法制度は変化するため、作成時の評価がいつまでも正しいとは限りません。

 

見直し頻度は、自社の事業環境やリスクの変化に応じて設定します。年1回を目安に見直す企業もありますが、重大なトラブルや事業環境の大きな変化があった場合には、定例時期を待たずに見直すことが重要です。

 

5.3 評価基準を統一しておく

 

複数人でリスクを評価する場合、評価基準を統一しておくことが欠かせません。基準がそろっていないと、同じリスクでも担当者によって高くも低くも評価され、図の信頼性が損なわれます。

 

あらかじめ段階の目安を共有しておくと、評価のぶれを抑えられます。

 

評価軸

段階

判断の目安

発生可能性

高

年1回以上起こりうる

発生可能性

中

数年に1回程度

発生可能性

低

10年に1回以下

影響度

大

事業継続に関わる損害

影響度

中

一部業務に支障が出る

影響度

小

軽微で対応できる

 

こうした基準を文書として残しておけば、担当者が変わっても評価の一貫性を保てます。

 

6. 複雑なリスク対応は神輿家リスクマネジメント株式会社への相談も選択肢に

 

6.1 リスクマップづくりや解決の難しいリスクで頼れる場面

 

リスクマップを作る過程では、社内だけでは判断しきれない複雑なリスクに直面することがあります。特に、利害関係者が絡む問題や、公にしづらい事情を抱えたリスクは、抱え込むほど対応が難しくなりがちです。

 

依頼を検討する前に、多くの方が次のような不安を抱えています。

 

  • どこに頼めばよいか分からない
  • 急ぎで困っている
  • 誰にも知られたくない

 

こうした場面では、家庭の身近なトラブルから企業の重大な危機まで幅広く扱う神輿家リスクマネジメント株式会社のような専門会社に相談する選択肢があります。一人で抱え込む前に、外部の視点を借りることも有効な一手です。

 

6.2 利害関係者まで確認する根本解決の姿勢

 

神輿家リスクマネジメント株式会社の特徴は、表面的な確認にとどまらず、根本からの解決を図る姿勢にあります。書類だけを見て判断するのではなく、利害関係者全員から話を聞き、現地を確認したうえで対応策を組み立てます。

 

会社整理・会社再建、土地境界線をめぐる不動産トラブル、借金問題、家庭内の問題など、他社で難しいと言われた相談にも個人・法人の双方から向き合ってきました。対応エリアは全国におよびます。背景にある人間関係や将来のリスクの芽まで見据えて動く点が、根本解決につながっています。

 

6.3 料金の目安と相談の対応体制

 

相談にあたっての料金と対応体制の目安は、次のとおりです。安さだけで選ぶのではなく、問題の本質を見極めて確実に対処する方針を前提としています。

 

項目

内容

相談料

無料

単発(スポット)依頼

50,000円〜

顧問契約

100,000円〜

受付時間

平日9:00〜17:00

急ぎの場合

24時間365日対応

 

即日対応が可能な場合でも、根本的な解決には関係者の協力と一定の時間が必要になります。その点も含めて、まずは無料の相談で状況を整理するところから始められます。

 

7. リスクマップの作り方に関するよくある質問

 

7.1 リスクマップは何から作り始めればよいですか?

 

まずは、対象範囲に潜むリスクの洗い出しから始めるのが基本です。評価や図への配置はその後の工程であり、最初に候補が出そろっていないと後で抜けが生じます。

 

自然災害、事故、法務、情報漏洩など幅広い観点から、実現性を気にせず思いつく限り書き出します。ある程度出そろったら、発生可能性と影響度の評価基準を決め、順に評価へと進めます。いきなり完成度の高い図を目指すよりも、洗い出しを丁寧に行うことが結果的に近道になります。

 

7.2 発生可能性や影響度はどう評価すればよいですか?

 

担当者によって評価がぶれないよう、統一した基準で段階評価することが要点です。次の順で進めると、一貫性を保ちやすくなります。

 

  1. 評価軸を発生可能性と影響度の2つに絞る
  2. 各軸を高・中・低など共通の段階で定義する
  3. すべてのリスクを同じ基準で当てはめる

 

発生可能性は「年1回以上」「数年に1回」といった時間軸で、影響度は損害の規模で定義します。基準を文書に残しておけば、担当が変わっても評価がそろいます。

 

7.3 リスクマップは一度作れば作り直さなくてよいですか?

 

いいえ、リスクマップは定期的な見直しと更新が前提の道具です。事業環境や法制度は変化するため、作成時の評価が時間とともに実態と合わなくなります。

 

見直しの頻度は最低でも年1回が目安です。加えて、重大なトラブルの発生時や事業の大きな変化があったときには、時期を待たずに更新します。放置すると図と現実がずれ、かえって判断を誤る原因になりかねません。

 

8. まとめ:リスクマップを活用して計画的なリスク管理を始めよう

 

リスクマップは、影響度と発生可能性の2軸でリスクを可視化し、対応の優先順位を明確にするための道具です。作り方は、リスクの洗い出し、評価基準の決定、プロットによる分布確認、担当と期限を伴う対応策の割り当てという流れで進めます。

 

作成後も、組織全体での共有、定期的な見直し、評価基準の統一を続けることで、図は実態に即した判断材料であり続けます。回避・低減・移転・受容の4方針を、マップ上の位置に応じて使い分ける視点も欠かせません。

 

社内だけでは判断が難しい複雑なリスクに直面したときは、外部の専門家に相談する選択肢もあります。まずは自社のリスクを一枚の図に描き出すところから、計画的なリスク管理を始めてみてください。

 

社内で判断しづらい複雑なリスクは神輿家リスクマネジメントへ相談

 

神輿家リスクマネジメント株式会社は、利害関係者全員から話を聞き現地を確認したうえで、企業の危機から家庭のトラブルまで幅広いリスクに根本から向き合う専門会社です。対応エリアは全国におよび、相談料は無料です。

 

リスクマップづくりで社内だけでは判断しきれない問題に直面したら、一人で抱え込む前に、まずは無料の相談で状況を整理してみてはいかがでしょうか。

詳細はホームページへ

シェアする